島口ことわざかるた?

奄美には多くのことわざが伝えられています。人としての生き方、人生観、親を敬い子を導くための心得など、口伝によって語り継がれてきた生活の叡智が託されています。また、台風などの自然災害、疫病や飢饉、砂糖黍や紬の強制生産など、過酷な日々の中で貧しさと戦いながら、助け合い、励まし合って生き抜いてきた、奄美の人々の尊い知恵と処世訓が込められています。

今では使われることも少なくなった「島口」による言葉遣いは、耳慣れない単語も多く、また、かつての暮しのあり方から大きく変化した現代では、想像しにくい比喩などもあり、すんなりと理解することは難しいかもしれませんが、その当時の生活に思いを馳せながら、言葉の意味と伝えようとする内容を想う時、深く心に響く「ことわざ」を発見することが出くるでしょう。

この「奄美方言 島口ことわざかるた」は、普段目にする「かるた」とは異った型式で、絵札がありません。これは、与論島で行われている「ユンヌカルタ」に習い、「島口」を聴いて「共通語」を取る、あるいはその逆に「共通語」を聴いて「島口」を取る、という型式の「かるた」になっています。

島の心を伝えてきた「奄美のことわざ」を「かるた」の形にするにあたり、札の縁取りの柄を大島紬の伝統的な柄模様にしてみました。取り札には蘇鉄とハブの紋様が描かれた「龍郷柄」を、読み札には笊の目がモチーフとなっている「秋名バラ柄」を、それぞれ用いています。

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※かるたをクリックすると「共通語」に変わります。